風呂を上がると、
「こーくん、お疲れー」
なんて沙耶はやさしく声をかけてきた。
淫売のくせに、俺を欺いている。彼女は俺が下着を愛撫しているのを知っているのに、知らない振りをしている。そう思った。
我慢できず、俺は一人部屋に戻った。
追いかけて来た妻は不安そうに疑問を投げかけてきたが、興味はなかった。きっと俺は怯えて見えただろう。名前も知らない不安は
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